サマルカンド観光 【世界遺産】ウルグ・ベク天文台に寄ってサマルカンド駅に

朝食の後はチェックアウトして、最後の世界遺産「ウルグ・ベク天文台」に寄って12時過ぎのシャルク号乗車に合わせてサマルカンド駅に向かいます。精度の高い天体観測の施設(の遺跡)のようです。

ウルグ・ベク天文台

ウルグ・ベクは、ティムール朝第4代君主ではありますが、統治者としての実績よりも天文学の学者としての実績の方が評価されています。当時は戦乱から多少平和になった時代で、ウルグ・ベクは占星術に強い関心を持ったようです。占いの精度は不明ですが、天文計測の実績は相当高かったようです。

天文表には1,018の恒星が記録され、うち約900の星の記録は実際の観測に基づいて作成されました。1年の計測も365日6時間10分8秒と計測され、今現在の精密機器での計測と誤差は1分もないということです。それはもちろん、当時の文化の中心ヨーロッパの水準を凌駕していたということです。

ウルグ・ベクの業績はコンスタンティノープル(今のイスタンブール)にも伝わっていたようですが、どこで計測していたのか分かっていませんでしたが、1908年にロシアの考古学者のよりアフラシャフの丘近くで天文台跡が発見されました。

立地

その場所はサマルカンドの聖地であるアフラシャフの丘近くということですが、今の繁華街からはちょっと離れています。滞在したホテルは街の北東部で近い方ですが距離としては3km程度、35度超えの酷暑なので素直にYandex Goで行きます。

銅像

バックグラウンドは非常にキャッチーで分かりやすいですが、遺跡自体はかなり地味で分かりにくいです。天文台全体の復元はなく発見された6分儀の一部のみということで、まずは遺跡に向かう途中でウルグ・ベクの銅像でも見学しましょう。

背後の宇宙の絵も青ベースでサマルカンドな感じではあります。

博物館

階段を登って遺跡に隣接して博物館があります。先にこちらを見る方が理解が進むかと思います。

天文台模型

こちらが当時ここにあった天文台の模型です。6階建相当の大きな建物ですが、円柱の天井角に設けられた窓を通して見える位置により、天体の角度を計測しました。

内部は、このようになっていてフロアがあったわけではなく、巨大な六分儀を実現する構造になっています。遺跡としては、この円弧状の計測設備の地下部分が発見されています。

他展示物

遺跡としてはそれだけなのですが、初日に訪れたグーリ・アミール廟の模型などもありました。今は中央のドーム部のみ復元されていますが、その周りの建物全体が分かります。ほー、なるほど、、、

遺跡

それではその六分儀の遺跡を見に行きます。今はこんな変わった形状で、残っている遺跡箇所こそイスラムチックな門のような建物で覆われていますがこれはただのデザインです。元々は、この外側の円形のレンガが組ままれているサイズで円筒形の建物がありました。そのサイズはかなり大きいのが分かります。

それでは遺跡を見に行きます。、、、これだけだと何が何だかわかりませんね。

この円弧上に計測器をスライドさせて、目的の天体が天井角にある窓の中心になる位置を探したのでしょう。その位置から水平角度を計測しますが、窓部分から円弧までの距離が大きければ大きいほど精度が出せるので当時としては相当大規模なこのサイズで作ったのでしょう。円弧は精度に直結するので、計測器が滑らかに動かせるように、ツルツルの石材でガイドとなる窪みも一部残っています。両サイドの階段に計測器を動かして抑える人、中央の階段上のところ計測する人がいたんでしょうかね。

角度が高い天体の観測は低い位置なのでまあいいですが、低い天体はかなり急斜面になるので大変だったでしょう。そうした計測を900の恒星に対して行ったということです。

反対からも見ることができます。

遺跡としては見どころは以上です。とはいえ、精度の高い天文観測の重要な意味合いから世界遺産に登録されています。

Yandex Goで駅に

サマルカンドでの観光は以上で終わり、CIS版UBERであるYandex Goで駅に向かいます。

アフラシャフの丘

遺跡はアフラシャフの丘の端っこということで、タクシーの車窓からは丘の端っこが見えます。岩が地の丘に乾燥地域の植物、なんとなく印象深い景色です。道路はかなり綺麗に整備されていました。

新市街

郊外は道も広くクレーンがあちこちに、急速に市街化が進んでいます。次に行く時には(機会があれば)、だいぶ景色も変わっていそうです。

発展途上国あるあるで、みんな運転は荒く、危ないなーと思っていたら、、、

事故った・・・

信号で停車後に後ろから追突されました。これは時間がかかるかと思いきや、リアバンパーの状態とリアゲートの開け閉めが問題ないのを確認しておしまいです。これも異文化体験です。

ほどなくして駅に到着です。

まとめ

サマルカンドの世界遺産の最後の構成要素「ウルグ・ベク天文台跡」に向かいました。この天文台で、当時最先端の天体観測が行われました。という事実はありますが、遺跡としては大規模な建物の六分儀の一部(地下)が残っているのみでかなり地味です。サマルカンドには他にも見所が多く、立地も不便ですし、優先度としては余裕があればというレベルでもいいかもです。

そして、駅に向かう途中で、追突事故に遭いました。現状サマルカンドの車の運転は荒いのでご注意ください。

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