ウズベキスタン国鉄攻略 〜アフラシャブ号/シャルク号〜

ウズベキスタンの観光地はサマルカンド、ブハラ、ヒバあたりが中心ですが、国際線発着は首都であるタシュケントがほとんどです。それらの都市間移動として活用できるのがウズベキスタン国鉄です。

タシュケントと一番の観光地であるサマルカンド間は350kmです。バスだと5時間かかるところ、最速のアフラシャブ号であれば2時間強で移動可能です。タシュケント ⇔ ブハラとなると600km程度で、車では1日がかり、鉄道では4〜6時間かかります。時間が合えば国内線というのも有力な手段になりますので、そちらも合わせて検討ください。

ここでは、ウズベキスタン国鉄のチケットの取り方、乗り方を紹介します。

ルート&スケジュール

結果的に私たちは以下の移動となりました。タシュケントからサマルカンド、サマルカンドからブハラが鉄道、ブハラからタシュケントまではフライトとしました。フライトはbooking.comなどOTAで手配できますのでウズベキスタン特有の事情はありません。

7/6(水) タシュケント 8:00発 → サマルカンド 10:08着 : 鉄道(アフラシャブ号)
7/7(木) サマルカンド 12:40発 → ブハラ 15:04着 : 鉄道(シャルク号)
7/8(金) ブハラ 16:25発 → タシュケント 17:25着 : ウズベキスタン航空

各地の位置関係は↓のとおりです。今回私たちが訪れなかったヒバ(左端)は、寝台列車もしくはウルゲンチまで飛行機で行くのが効率的です。

※ 便数、スケジュールの傾向、価格等は2023.7現在になります。

ウズベキスタン国鉄

ウズベキスタンの長距離鉄道は国鉄のみでいくつかの列車タイプが運行されています。その中で、特に観光に便利な高速なタイプは以下の2つのタイプです。寝台列車でヒバまで一気にという計画を立てるのもありかとも思いますが、ここでは省略します。

アフラシャブ(Afrosiyob)号

最高速度250km/hで設計された高速鉄道で、タシュケント-サマルカンド-ブハラで運行されています。

タシュケント-サマルカンド(350km):最短2時間8分
サマルカンド-ブハラ(260km):1時間41分

ただ、新幹線ほどの運行頻度はなく1日に5便程度、タシュケント → サマルカンドは、夕方の1本を除き朝の7〜9時発(9〜11時着)に集中しています。逆にサマルカンド → タシュケントは、早朝の1本を除き夕方16〜18時発(18〜20時着)に集中と偏りがあります。また、便数が限られるので結構満席になりがちです。

車体は流線型でかっこいいデザインですが、スペインのタルゴがベースです。

シャルク(Sharq)号

アフラシャブの次に高速なのがシャルク号です。1日に朝晩の2便しかありませんが、アフラシャブ号が満席の際にはこちらが次点になるかと思います。

タシュケント → サマルカンド:3時間19分
サマルカンド → ブハラ:2時間24分

所要時間としては、アフラシャブに比べて1.5倍かかりますがまだ許容範囲です。車体は、こちらは流線型ではなく箱型で、かなり剛健で旧ソ連な感じです。

オンライン予約

先の通り、高速鉄道のアフラシャブ号は1日5便程度、一方で観光客を中心に利用者はかなり多く運行便はほぼ満席になります。オンラインで45日前から購入可能ですがグレーアウトして買えないことも多いです。その状態は旅行代理店が需要を見越して買い占めているケースがあるようですが、その場合直前(1週間前くらい)に売れ残りが解放されることもあるようです。ただ、確実に解放されるわけでないのでダメだった時のことを考慮しての対応が必要になります。

ウズベキスタン国鉄の予約システム(https://eticket.railway.uz/uz/home)はかなりよくできています。日本からオンラインで予約可能、座席指定も可能です。加えて、手数料は取られるもののキャンセルも可能なので後述の方法が取れます。

アフラシャブ満席の時のアプローチ

以下の2つの方法が安全でしょうか。

1.旅行代理店で手配する

例えばここなど。
https://www.orexca.com/uzbekistan/trains/tashkent-samarkand.htm

確実にアフラシャブを取るのであればこれが確実です。ただ価格は高めです。エコノミークラスで、国鉄オンラインサイトでの正規料金は103,000sum(1,300円弱)に対し代理店では$25(3,500円)です。それでも日本の新幹線などと比べると格安ともいえます。楽に確実に手配する手段としては有効でしょうか。

あとは、座席も細かくは指定できないデメリットはあります。

2.シャルクを抑えてアフラシャブが解放されるのを待つ

手数料を若干取られますがキャンセル可能ですので、まずはシャルク号を抑えておき、アフラシャブが解放されたらそちらを手配、シャルク号をキャンセルする方法です。シャルク号では、サマルカンド到着が昼過ぎになるだけなので、観光スケジュールにそれほど影響が出ることもないです。取り直すかどうかは高速鉄道に乗りたいか、あとはインテリアの好みですね。別記事で乗車レビューも記事化しますのでそちらも参考に判断ください。

私たちは、タシュケント → サマルカンドは、2.の方法でアフラシャブを取り直しました。サマルカンド → ブハラは、スケジュールがシャルクの方がよかったのでシャルクのままとしました(サマルカンドの滞在時間を多めにとりたかった)。

予約/取り直しの仕方

チケット予約

オンラインでの予約の仕方です。そんな買い占めがあるとは知らずに30日前位から空席を探し始めましたが、その時点で全てのアフラシャブがグレーアウトされていました。とはいえ、全てが完売ということはあまり考えられないので、まだ販売開始していないと思っていました。一方でシャルクの残席が相当数あることは合わせてウォッチしていたのですが、2週間を切ってくるとシャルクをまず抑えておく必要があると手配しました。

  • シャルク:タシュケント → サマルカンド(手配)
  • シャルク:サマルカンド → ブハラ(手配)

基本的に予約の仕方はアフラシャブでもシャルクでも同じです。便を選択し、ログイン、号車座席指定して最後に決済します。リファンドポリシーは細かくて見にくいですが全体としてかなり良くできています。

取り直し(アフラシャブ手配&シャルクリファンド)

そして12日前にアフラシャブが解放されました!(代理店は、チケットの値段もリファンドの手数料も大したことないので全部買いしめとけ!という戦略を取るんしょうかね。一般客からしたらいい迷惑です。)

注意点としては、アフラシャブを先に確保してからシャルクをリファンドしましょう。確実に席は維持しておくことが重要です(これはホテルを取り直す場合などでも同じです)。

  1. アフラシャブ:タシュケント → サマルカンド(手配)
  2. シャルク:タシュケント → サマルカンド(リファンド)

以上がウズベキスタン国鉄で起こりうることと、予約/取り直しの仕方です。

オンラインチケットでの乗り方

ロシア、中国を含む旧共産圏では、鉄道の乗車手続きが複雑なことが多いです。ここウズベキスタンも同様、飛行機に乗るときと同じような以下の流れになります。

駅入場

共産圏では、空港、鉄道駅は、チケットを持っていないと入場できないケースが多いです。ウズベキスタンも同様で、駅の外にあるゲートで、紙のチケット、もしくはオンラインの場合はPDFの予約表もしくはアプリでのチケット画面を提示する必要があります。

また、列車の出発時間の30分前が入場締め切りということになっています。どこまで厳格か不明ですが、余裕を持った駅の到着を心がけましょう。

アプリは通信状態によっては表示できなかったりしますので、あらかじめPDFをスマホのローカルにでも保存しておくことをお勧めします。ネットが繋がらなかったのには焦りました ↓

セキュリティチェック

ようやく駅舎に入ると手荷物のX線チェックがあります。これはザルなので余程のことがない限り止められることはないかと思います。そのあとは駅構内で待機します。駅入場が30分前までなので、車両の入線が始発駅で15分前位、途中駅だと直前ですのでしばらく待つことになります。

乗車

入線案内があったらプラットフォームに向かいます。

日本の新幹線などでは、別の車両で乗車して予約した車両に移動することができますが、ウズベキスタンの鉄道では、予約した車両の入り口で再度チケットのチェックがあります。時間ギリギリに飛び乗ることができませんので時間に余裕を持って指定車両の停車位置に向かいましょう。

ちなみに、車両番号、座席番号は、↑のイーチケット左側に記載のあるCoach、Seatが相当します。上記例では、車両番号:5、座席番号:23です。

乗車が済めばすべての手続きは終了です。車内でのチケットの確認はありませんでした。また、乗車後は車両間の移動も可能です。

まとめ

ウズベキスタンに訪れる際は、タシュケントとサマルカンド、ブハラなど国内移動することになるかと思います。その時の有力な手段がウズベキスタン国鉄です。

オンラインで外国人もダイレクトに変えますが、特に高速鉄道のアフラシャブはニーズに対して座席数が少なく、また現地代理店に買い占めなどがあり一筋縄では行かないこともあります。代理店経由でも十分リーズナブルですのでその代理店から買うという手もありますが、売れ残りが直前にリリースされることもあり、それを待つという方法もあります。その場合は最悪の事態を避けるために、シャルクなどでプランBを確保した上で進めましょう。

また、当日の乗車方法も、日本やヨーロッパとは違い、事前のゲートチェック、車両の乗り込みも予約車両から乗り込むルールとなっていますので時間に余裕を持って向かいましょう。

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