ホテルをチェックアウトして近鉄奈良駅駅前にある奈良交通のバス発着場所まで向かいます。多少時間に余裕があるので徒歩で、最後に興福寺の中を通ってブラブラと。これも奈良ホテルの立地の良さですね。

観光バスツアー

当初は、個人で回ろうかと画策しましたが、奈良は観光スポットが結構分散しており、移動が何かと不便、なかなか効率的なプランが組めません。そんな中現地ツアーを探してみるとちょうどいいのが見つかりました。

奈良交通-定期観光

奈良交通の「R2.法隆寺・西ノ京」ツアーに参加しました。もともとのツアー代金は7,320円(訪問先、特別公開などの開催状況によっても変わるようです)ですが、GoToトラベルの補助があり4,800円弱に、さらに地域共通クーポンが1,000円分もらえますので非常にリーズナブルにいけました。

あらかじめ予約はしていますが集合時間の15分前までこの案内所にてチェックインが必要です。

鹿のハンカチをお土産にもらいました。

普段個人旅行ばかりですのでこういったおまけがもらえるのも嬉しいですね。畳み方は忘れてしまいましたので残念ながら今現在は普通に四角にたたまれています・・・

この日は2020年12月27日でGoToトラベルが一旦中断される最終日でした。そのせいか参加者数は13名程度と少なめでしたがバスは40人乗りの大型バスでした。

1人当たり2席以上、ソーシャルディスタンスは十分に確保できる形での観光となりました。説明を受けながらのツアーは、2019年6月のブダペスト以来、特にお寺系は込み入った内容が多いので大変勉強になりました。

奈良の寺院類は2種類の世界遺産に組み込まれていますが、奈良公園周辺以外の構成要素の多くはこのツアーでカバーすることができます。元興寺のみ取りこぼした感じで残念でした、また次回・・・

【世界遺産】法隆寺地域の仏教建造物(1993年登録)

  • 法隆寺 → このツアーで訪問
  • 法起寺 → このツアーで車窓から見学

【世界遺産】古都奈良の文化財(1998年登録)

  • 東大寺  (前日個人で訪問)
  • 興福寺  (前日個人で訪問)
  • 春日大社・春日山原始林(前日個人で訪問:春日大社のみ)
  • 元興寺
  • 薬師寺  → このツアーで訪問
  • 唐招提寺 → このツアーで訪問
  • 平城京跡 → このツアーで車窓から見学

法隆寺

9時に出発して最初の目的地は法隆寺です。1時間程度で到着です。

南大門を通過して西院伽藍に向かいます。奈良公園周辺はかなりの人出でしたが、朝早い時間だったからかこちらは全然人がいません。

西院伽藍

西院伽藍に入ってきました。ツアーですので入場料の支払いなどは全部やってくれるので楽ですね〜。しかもこうした施設はキャッシュレスで払えるところが限られますが、ツアー参加であれば実質的にカードで支払えているというのもメリットと言えます。

金堂(右側)&五重塔(左側)です。おー、これが現存する最古の木造建築なんですねー、大昔に見たはずですが忘れてるので認知するのは初めてです。

説明によると両建物に見られる卍崩しの欄干がこの飛鳥建築の特徴の一つということです。右側金堂の中の仏像の配置(そもそも仏像配置に陣形があること自体あまり認識していませんでした)、見どころ(アルカイックスマイルの表情など)などの説明を直前に受けられるのでしっかり見られます。

この回廊自体も国宝に指定されています。特徴はこのエンタシスの柱、微妙に中央が太め、上下が細くなっているということです。ギリシアの神殿などでも同じ特徴ということですが関連、理由はよく分かっていないようです。

白っぽいところが観光客が触ったところですがそこから判断するに、人々が触って削られるのを考慮して、、、に一票。

奥には大講堂を中心として複数の建物があります。

奈良仏教は、もともと国政や医学のような勉強するところの側面が強いということで、中央の大講堂が教室、左側の経蔵は図書館的な機能ということです。右側には鐘堂があり、そちらはチャイム・放送室ということです。

うーん、分かりやすい・・・さすがですね。

そして、その鐘楼前からの写真が一番綺麗に収まるということで構図は確かにばっちりでしたが、冬場のこの時間帯は若干逆光が厳しいです。この写真はちょっと横にずれたところから撮影した物です。

西院伽藍の観光は以上で終わりです。堂内の写真が撮れないのが残念です。

そして西院伽藍から出たところには、誰もが知っている正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の句碑です。

大宝蔵院・百済観音堂

そして、大宝蔵院・百済観音堂に入場します。

ここの見どころ(初心者用)は、「玉虫厨子」と「百済観音像」です。写真が撮れないので言葉のみになってしまいますが・・・

  • 玉虫厨子
    玉虫は全部残ってないのでもう派手派手さはありませんが、厨子の右側側面の「捨身飼虎図」が中でも有名ということです。釈迦の前世の一人、薩埵太子(さったたいし)が飢えた虎の親子に自分の身体を与えたという話で、太子は崖に登って衣を脱ぎ、虎に向かってダイブし、下では虎が太子を食べるという。。。
    話は分かりますがなかなかエグい内容ですね、実物で確認できました。
  • 百済観音像
    飛鳥時代の仏像の特徴である微笑みの表情(アルカイックスマイル)と、8頭身のスレンダーな肢体が特徴とのこと、、、
    なるほど確かにスレンダーでおそらくBMIは17位でしょうかね、ただ筋肉もないのでもうちょっと鍛えた方が健康的かもですね・・・

東院伽藍

八角形の夢殿があります。ここでみたのはなんだったか、、、ちょっと、覚えていません、、、いろいろ説明聞いた気はするのですが、夢だったようです・・・

これにて一旦食事休憩ということで参加者のほとんどの方はオプションの食事(金額は1,000〜2,000円程度、時間が45分程度しかない中で置いてかれる心配はないのでそれが安全ですかね)をとられたようですが、私たちは一旦離脱、あらかじめ狙っていたお寺カフェ的なところでのランチとしました。

ついでにお土産の平宗の柿の葉寿司を買いましたが、これはお土産であれば荷物になるので、ここで無理に買わずにツアー終了後に駅前のお店で買えばよかったですかね。

奈良グルメ 〜布穀薗〜

食事の後は、斑鳩を出発して、中宮寺跡、法起寺脇を通って慈光院に向かいます。法起寺は、世界最古の三重塔で世界遺産構成要素にも含まれていますが田園の中でちょっと離れており自力でいくのには中途半端な場所です。車窓から見られてよかったです。

臨済宗大徳寺派 慈光院

バスで10分強の移動で到着です。臨済宗ということからわかる通り鎌倉仏教のお寺で、このお寺自体は江戸時代に作られたようです。

普通お寺というと仏像や修行をする場としてどちらかというと身の引き締まる、厳格な雰囲気が多いですが、ここは緩やかでエントランスからしてちょっと変わっています。

林の中の小道を進むとまた変わった茅葺きの門が。このお寺は、表の門や建物までの道・座敷や庭園など、境内全体が茶席として組み立てられているということです。当地の大名が茶人で、この形で建立、それが300年以上維持されているのは非常に珍しいということです。

というお話を聞きながら、お茶をいただきます。特に奈良のお寺は飛鳥、奈良時代の寺院が多く、それらのお寺は庶民の救済というよりは、国政や国家鎮護、関連して教育、医学といった領域を目的としているのでかっちりした寺院が多いので、ここではお茶と一緒に庭園など眺めてゆっくりしてくださいということでした。これが、より庶民の救済に力を入れていった鎌倉仏教の宗派であることと、おもてなしのお茶の観点が組み合わさったこの慈光院の特徴かと思います。

このツアーでもこの跡、薬師寺、唐招提寺とまた奈良仏教の勉強が続きますのでお言葉に甘えて小休止させていただきます。

12月末という時期ではありますが、気候は穏やか、襖全開でも全然寒さは感じません。

鎌倉時代の茶道というと、狭く、薄暗い茶室のイメージが強いですが、もともとは、こうした書院がおもてなしの中心であり、狭い茶室だけでもてなしていたわけではないといったあたりも参考になります。

心落ち着く眺めです、確かにこれはあまりお寺の風情ではありませんね。

そしてこの慈光院に茶室は2つあります。1つ目は書院に隣接する「香林庵」(二畳台目)、手前は控えの間にあっており使い勝手がなかなかよかったとのことです。

もう一つの茶室「閑」(三畳)はほんとに真っ暗です。

右側の部分がこのお寺の本堂でこちらは昭和59年建立で、それまでは記録すら残ってないようですが、かなり質素だったということです。

他のお寺とは雰囲気が違いリラックスさせていただきました。

再びバスに乗り薬師寺に向かいます。大和郡山市は、金魚と無花果(いちじく)で有名ということで、それらの池や畑などの説明を聞きながら、、、移動時間も有意義です。

薬師寺

7世紀後半に天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気回復を祈願して建立を初願したのが始まりということです。もともとは飛鳥にありましたが、平城遷都に伴い、今の場所に移ったということです。

金堂は、4階建てに見えますが、2階建でそれぞれの大きな屋根(本屋根)の下に、裳階(もこし)という小さな屋根を設置し噴き上げる風雨から本屋根を守ったということです。

内部は撮影禁止ですが、薬師如来を中心に左右に日光菩薩、月光菩薩ということで、お医者さんの左右に看護婦さんと説明されます、これもわかりやすいです。

薬師寺には三重塔が二つ。これらも金堂と同じく裳階(もこし)があり六重に見えますが三重塔です。こちらの金堂と同じ色使いの派手派手なのが西塔。

もう一つがこちらの東塔です。2021年に12年の解体工事が完了したというのは派手派手な西塔かと思っていたら地味なこの東塔の方とのことでした。

他に教室である大講堂、食堂などは見学できます。伽藍配置は、いくつか回るとパターンが掴めるようになりますね。薬師寺には、他に玄奘三蔵院伽藍というのがちょっと離れたところにありますが、そちらはこのツアーには含まれていませんでした。

薬師寺と次に向かう唐招提寺は距離として1kmも離れておらず、個人旅行の場合は徒歩移動で、その際には玄奘三蔵院伽藍も合わせて行き来しやすいかと思います。

ツアーの場合はその距離もバス移動で。駐車場はこれだけの広さに私たちのツアーバス1台のみ、本来はこのスペースがいっぱいになるのかと考えると非常にラッキーな状態で観光できてるのかと思います。

唐招提寺

バスで5分で唐招提寺に到着です。名前が特徴的ですが、唐から招き入れた鑑真が建立したお寺になります。当時は、税を逃れるために出家して、ろくに修行もせずに堕落した僧侶が多かったということですが、鑑真により、戒律が整備され、戒律を守れるものだけが僧侶として認められることとなり、仏教界の規律が守られるようになったということです。

これが、その授戒(戒律を授ける)をおこなうための戒壇(かいだん)で結界が常に整った場所ということです。

南大門を入った正面の金堂です。ここには三尊が、中央の本尊には東大寺と同じく宇宙の中心である「盧舎那仏」(るしゃなぶつ)が、東側(右側)には苦悩を救済する「薬師如来立像」、そして西側(左側)にここの1番の見所である「十一面千手観世音」が配されています。

千手観音の中で実際に手が千本ある(あった)のは日本には三体のみで、この唐招提寺の千手観音もその1つということです。今現在は、解体復元の際に数えたときに数えたら953本しかなかったということですが、もともとは1000本あった痕跡があるということです。(残念ながら撮影不可です)

宝蔵(左側)、経蔵(右側)です。盧遮那仏も東大寺に共通していますが、この倉庫も共通点があります。正倉院に通じる校倉造(あぜくら)の高床式倉庫です。特に右側の経蔵は、この寺院建立の前から存在していた米倉を改良したもので日本最古の校倉(木材を井桁状に組んだ構造)ということです。

鼓楼、鎌倉時代に作られたということで、時代があっていませんがこちらも国宝です。

何も勉強なしに訪れると見過ごしてしまいますが、説明を受けるといろいろと記憶に残ります。ツアーもいいですね。

平城京跡 朱雀門(車窓観光)

最後は、バスから平城京跡の朱雀門の復元が見られました。朱雀門にサッカーボールがぶつからないことを祈るばかりです。

その手前には、遣唐使船の復元がありました。鑑真大和上を招聘しに中国に渡った使徒や、同時期に中国に渡った空海や最澄などもこんな小さな船で大海を渡ったんですね。

まとめ

奈良の斑鳩、西ノ京の寺院はそれなりの広さで分布していますので個人で回ろうとすると移動が非効率でツアーにしました。奈良交通の1日ツアーに参加しましたが、GoToトラベルの対象でだいぶお得に参加できました。移動効率、価格のメリットとともに、ガイドさんの説明がわかりやすく、見所、バックグラウンドを理解する意味でも大変有意義でした。

これから近鉄奈良駅でお土産を調達した後は、神戸に移動です。

 

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