エルミタージュ美術館は、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館と合わせて世界三大美術館の1つとされています。エルミタージュ美術館の建物そのものが元宮殿(冬の宮殿)ということで建物自体が見どころでもあります。冬の宮殿に隣接して小エルミタージュ、新エルミタージュと複数の建物で構成され広さは広大、それに合わせて収蔵品、展示品も膨大、300万点という数のイメージがつきませんが、真剣に見ようとすると1週間かかるとも言われています。

私たちは、ヘルシンキからの電車の中で付け焼き刃の準備だけでしたので、1日のみ入場、しかも午後3時からの入場でなめてます。

事前準備

午後からの入場ですのでそれほど混雑していない可能性もありましたが予約できるのであれば予約していくのがベターです。

予約

エルミタージュ美術館の公式ショップで事前購入可能です。

1日券(USD 17.95)、2日券(USD 23.95)ということですので、日程に余裕がある方でエルミタージュの優先度が高い方は2日券がお得です。予約が完了するとこんなPDFが送られてきました。ほかにツアーなどもあるようですが日本語ツアーはないでしょうね。

あとは当時はカメラでの撮影に対して別途チケットが必要でそちらは現地で購入が必要でした。

宮殿広場

ホテルから徒歩5分、エルミタージュ前の宮殿広場にやってきました。200m × 200m以上、ヨーロッパ最大と言われているクラクフの中央市場広場と同規模ですが、あちらは中央に1つ建物があるので、見渡せる分こちらの方が広く感じます。中央がアレクサンドルの円柱、奥にあるパステルブルーの建物が、旧王宮(冬の宮殿、エルミタージュ美術館)です。横幅は200m以上あります。

エルミタージュ美術館(旧王宮、冬の宮殿)

今現在は小エルミタージュと新エルミタージュの間が入場場所になっているようですが、当時は、冬の宮殿中庭からの入場でした。さすがに15時から入る人は少ないのか行列はそれほどありません(ちょっとありました)。

すでにチケットは買っていますが当時は入場においてパスポートの提示が必要でした。そしてカメラでの撮影に対しては別料金が必要でした。そしてカメラチケットを買うとこんなシールがもらえますので、カメラか撮影者の服に貼っておきましょう。

それでは早速。。。さすが宮殿、立派です。この先に向かってみます。

大使の階段

いきなり天使の階段に遭遇しました。1階と2階を繋いでいるだけですが、階高は10mくらいはありますので段数はかなりあります。これはかなり大きいです。

天井側の装飾も立派です。そして窓が二重になっているのが寒いサンクトペテルブルグ(SP)立地の特徴でしょうか。

印象派 - ルノアール

今まで、ルーベンスやレンブラントのようなルネサンス〜オランダ時代の写実主義あたりの絵画への嗜好が強かったですが、そろそろ印象派に目を向けてみることにします。

うーん、まだちょっと早かったようです。今思えば、美術史の流れに沿った方が理解が進んだかと思います。

パビリオンの間(204室)

エルミタージュは、建物自体が元宮殿ということで収蔵品以外も見どころ満載です。この白と金のパビリオンの間は、エカテリーナがくつろぐ空間だったということでメルヘンチックな感じも伺えます。シャンデリアもゴージャスです。

そしてこの間に置かれているのが、この孔雀のからくり時計です。

首を動かしながら翼を広げるということですが、そんなカラクリが組み込まれているとは思えないほど繊細にできています。

レオナルド・ダ・ビンチ(214室)

世界に十数点しか現存していないレオナルド・ダ・ビンチの絵画のうち2点がエルミタージュ美術館に収蔵、展示されています。せっかくSPに訪れ、エルミタージュを訪れたのであれば見ておくべき作品の1つです。

ブノアの聖母

レオナルド・ダ・ビンチはヴェロッキオ工房から独立する前に手がけた最後の作品、画家として独り立ちして最初に描いた作品だと言われています。完成品はエルミタージュにありますが、この下書き2点が、大英博物館に展示されているということです。レオナルド・ダ・ビンチの作品は、現存する全作品が高く評価されていますが、そうした緻密な熟考の上に実現しているということですね。

また、レオナルド・ダ・ビンチの作品は多くの模写が存在するということで真贋判定が大変ということですが、そうしたワールドワイドに広がっているピースの組み合わせで総合的に判断されるようでなかなか深いです。

本作品は他の画家に大きな影響を与え、ラファエロも同じ構図で「カーネーションの聖母」という作品を残しているということです。

リッタの聖母

こちらの作品の作者については、研究者の間でも意見が分かれているということです。エルミタージュではレオナルド・ダ・ビンチの作品としていますが、彼の弟子の作品、もしくが合作とする見方もあるようです。

エルミタージュは、作品を見るという観点では昼間は窓からの光が反射してしまって細かなところまでよく見えないのが難点です。

ラファエロ回廊(227室)

それではラファエロを楽しみましょう。新エルミタージュの東側、ラファエロ回廊です。ヴァチカン宮殿を真似てラファエロの有名なフレスコ画が天井壁に描かれています。こちらは油絵で模写ではありますが300年近く経った今では非常に高く評価されています。

スカイライトルーム(237室)

スカイライトルームです。ラファエロ回廊からイタリア繋がりで、イタリア絵画が展示されています。展示されている作品はルネサンス期以前のいずれも大型の作品、部屋の中央、両脇には座るところも用意されていますので座りながら見学できます。いや、宗教画のバックグラウンドは分かりませんので座っているだけかもしれません。空間として圧巻ではありました。

放蕩息子の帰還(254室)

光と影の画家レンブラントの作品です。美術の中で直感的に比較的分かりやすい時代、作品であり素人の私たちでも凄さを感じやすい画家でもあります。その中で教科書などでもよく出てくるこの「放蕩息子の帰還」は特に有名です。

ファンも多いようでこのおばちゃんが絵の前でずーーーっと説明していました。

挙げているのはごく一部ですが、もうだいぶお腹いっぱいになってきました。

新エルミタージュ表階段

この階段で1階におりるつもりでいましたが、この階段の規模に圧倒されつつも、向こうまでいって折り返し下るのがめんどくさいとも・・・エルミタージュのサイズ半端ないです。

1812年祖国戦争の画廊

この部屋は、、、肖像画が並んでいて人物などは全くわかりませんが、空間としてシンメトリー、整然とした感じが印象的でした。

玉座の間(198室)

歴代皇帝の謁見の間です。天井が高く、玉座の後ろにはロマノフ王朝の紋章、双頭の鷲が装飾されています。

ピョートル大帝の間(194室)

椅子の後ろの絵は、大帝と女神ミネルヴァの絵ということです。両脇の柱も珍しい青い石で、壁の赤とのコントラストが際立ちます。

ホテルの部屋が、赤い壁に、金と青のカーテン、木の床でエルミタージュっぽいと思っていましたが、さすがにこう見比べちゃうと違いますね・・・

ニコライ2世の図書室(178室)

一方で、こんな田舎くさい雰囲気?の部屋もあります。壁には本が並んでおり確かに図書室っぽいです。

日本の骨董(???)

他にも、古代や、アジアからの収蔵品もありました。日本からは刀や鎧が展示されていました。結構人気があるようで日本人としては嬉しいです。

ピカソ作品

この辺は、ピカソの作品群ですね。ピカソやゴッホなどは近代美術としてはかなり目玉とされるところが多いですが、ここエルミタージュでは、諸先輩方の押し出しが強く、あまり注目されていません・・・実際、ピカソは1万3000点以上の作品を残しているので実はそれほどレアではないというのも、、、この辺の作品は1910年代の作品のようです。

この作品は、別の描画だけでなく、素材(木屑?)の貼り付けなど施されており、ピカソも創作過程の中で色々チャレンジしている面影が見てとれました。

東天紅

これを見て久しぶりに中華料理が食べたくなりました。昭和とも書かれているので、日本からの作品のようです。もともとどういう意味なんだろう・・・と思って調べてみたら「朝日により東側の空が紅に染まった中での鶏の鳴き声」ということです。豊道春海さんという書家の作品で、ほかに日光山輪王寺の石柱の文字などもその方の作品ということです。過去にも出くわしていたんですね・・・

眺め

ネヴァ川

ロシアはこの沿岸の立地が欲しく、沼地を干拓して今のSPを作り上げています。右前方には開拓の拠点となったペトロパブロフスク要塞も見えました。

宮殿広場

反対側からは宮殿広場を見渡せる場所もありました。こう見ると宮殿広場もかなり広大ですね〜。

ディナー

SPに中華料理屋の東天紅はありませんでしたが、前日見つけていたおにぎり&タピオカミルクティーのお店「綻源堂」(日本、台湾は極東で一緒のようです)でおにぎり&タピオカミルクティーをテイクアウトとしました。

やり取りの中でテイクアウトのことをロシア語では「サボーイ」ということをここで覚えて、いまだに活用、重宝しています。ちゃんと調べてみるとС собойで「スサボーイ」と発音するようです。

おにぎりは、いくら(икра)とサーモン(семга)で一応ロシア色をキープです。

と思ったらいくらは鮭のいくらではなく日本で言う「とびっこ」でした。ロシア語のикраは魚卵全体を指すようなので間違ってないです、まあOK。

おにぎり RUB 110(330円)× 4
ドリンク RUB  90(270円)× 2
合計   RUB 620(1800円、当時レート)

まとめ

流石に世界三大美術館と言われているだけのことはあります。ルーブルも見どころ満載で同じく足が棒になりましたが、こちらもそれに負けないくらい棒になりました。そして所蔵、展示品も古代エジプトがない?少ない?分、西洋絵画、彫刻が多い気がしました。さらに建物自体が宮殿ということで建物自体も見所が多いです。エルミタージュの滞在時間は約3時間でしたが、心身ともに疲れ果てました。

当時から7年経ち、多少は美術に関する知見も広がっているはずですのでまた機会があれば訪れてみたいところです。

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