イスタンブール観光 ~ヨーロッパサイド旧市街 : 地下宮殿・アヤソフィア・ブルーモスク~

イスタンブールの観光で外せないのが旧市街のアヤソフィアとブルーモスクです。私たちが訪れる文化遺産や観光地は、なんだかんだイベント開催だったり工事していたりと「ノーマルの姿」が拝めないことが多いのですが、、、

今回もその例に漏れず絶賛工事中でした… (T_T)

地下宮殿

エジプシャンバザールから歩いてアヤソフィアへ向かう途中、地下鉄の入り口みたいなのがあって、人が並んでいたので「何だろう?」と近寄ってみると、地下宮殿でした。

今回、かなり混んでいるという情報から、時間の配分上必須リストからは外していた世界遺産です。十人くらい並んでいましたが行列はそれほどでもない、、、ディズニーランドのように建物の中で行列が続いているパターンでもなさそうなので、当日アレンジで並んで入ってみました。

荷物チェックの後に部屋へ入ると、すぐに地下宮殿が広がっています。

この整備された歩道ををグネグネと突き当りまで行ったら折り返して戻ってくるというシステム。写真左下の明るいエリアはスルタンの衣装などコスプレでの記念撮影ができるコーナーになっており、ザ・観光地化していました。

目指すはメデューサの首、暗い地下迷宮ダンジョンに挑みましょう。
(露光調整しているので明るくみえますが実際はこんなに明るくありません。)

木製の歩道の手すりにカメラを固定して撮影します。
(遠くで手すりにもたれる人が居てもブレるので撮り直しになります。)

ちなみにこの写真は、シャッタースピード優先で、F値:5.0、露出:6秒、ISO感度:200で撮ってます。

そして、一番奥の行き止まりにあるのはメデューサの首。逆さまになってます。想像より結構大きいです。

逆さまって見ているだけで頭に血が上りそうですね。しかも下からライトを照らしたような形相になってる(笑)怖い怖い。この辺りはみんな写真撮るので明るくライトアップされています。

そして、隣のもっと悲惨な人は横向きです。コインの投げ込まれた水が張ってありますが、これじゃぁ完全に目に水が入っています、、、少し微笑んで見えるのが一層悲哀を感じる表情です。水を無くしてあげて欲しい。。。

確かに奈良時代より前にこんな貯水槽を作っている(再利用されたメデューサや石柱はもっと前に作られている)というのはすごいですね。

確イスタンブールは、海に面していて傾斜の土地ですので貯水が重要だったのでしょう。大きさも130m×65m×9mとかなり大規模であることを考えるとかなり進んだ文化だったんでしょうね。貯水槽ということで美観を求める作りにはなっていないので、宮殿というほど美しい造形ではないですが。

アヤソフィア

ここは教会なのか?モスクなのか?
正解は、、、どちらの役割として使われたことがあり、今現在は博物館となっています・・・

いや、2018年訪れた時は非宗教施設だったのですが、2020年7月にモスクに回帰となりました。

2020年7月10日、トルコの裁判所はモスク(イスラム教礼拝所)から博物館に地位を変更したのは不当だとして現地のイスラム系団体が提訴していた問題で、イスラム系団体の訴えを認める判断を下した。これを受けて、エルドアン大統領は同日、アヤソフィアをモスクとする大統領令に署名した

2020年7月24日、アヤソフィアはモスクに回帰して「アヤソフィア・ジャーミー」となり、86年ぶりとなる金曜礼拝が行われた

今のところ、内部のキリスト教系のモザイクは、イスラム礼拝が行われる時には布を被せる(イスラムでは偶像崇拝が禁止されている)だけということで、前みたいに漆喰で上から塗り固めるようなことはせず、礼拝時以外は観光施設として公開を続けるということです。

本件は、アヤソフィアがもともとキリスト教東方正教会の総本山だったことを考えると、キリスト教系との関係悪化に繋がる可能性は十分に考えられ、エルドアン大統領のイスラム化の方向によってはトルコは厳しい状況になるかもしれません。


旅行記に戻ります。

午後の比較的空いている時間帯に訪れましたが少し並んでいました。10人くらいだったのでまだマシだった方でしょうか。大混雑時用にFast Trackのレーンも用意されているくらいですので。

セキュリティゲートの後のトイレに行きましたが意外とキレイでした。またトルコの好感度アップです。

入口で観光客に上を指さして説明している人がいたり、上をカメラで撮ってたりしています。 扉の先の色合いとか世界観に逸る心をおさえつつ。

入口上にあったのはこちら。皇帝の門と呼ばれるモザイク画だそうです。皇帝がキリストにひざまづいている様子。

アヤソフィア、工事中

わぁ~⤴っというハイテンションで入ったとたん、うわぁ~⤵というため息に変わりました。意外と順調に来た今回の旅でちょっとガッカリ。素敵な世界観が半分工事中です。

右側だけを切り取って素敵な雰囲気を…

この大きな丸い看板(?)、偶像崇拝禁止のためアッラーやムハンマドの名が金文字で書かれているということで、カリグラフィー好きの私(嫁)がずっと見たかったものが見れたのでまぁ良しとしましょう。金と黒で威厳を感じます。

人のサイズから空間の大きさを想像してください。かなり大きな教会をいくつも見て来たつもりですが、柱も無くこんなに高い天井の空間は、なかなかお目にかかれません。天井の壁画が剥げているあたりが良い雰囲気を出してます。反対側の足場はこれを修理しているようです。

いずれ全体を見渡して堪能できる時に、もう一度来れたらと思います。

 アヤソフィアの住人

ふと見ると、別のものに熱中している人がいました。

おぉ、こちらも黒と金。神の使いのようです。ピクリともしません。

そしてまたもう一匹。

台にちょこんと手をついて、しっぽを身体に巻き付けて、聖人クラスでしょうか。

二階へ。ツヤツヤの石で緩やかな坂になっています。途中数段の階段はありますが、スロープで登れるようになっていました。階段の代わりのスロープなのでかなり急な角度、しかもツルツル滑る石なので滑りそうで怖かったですが、古代からバリアフリーなんて、さすが弱者に優しいイスラム教。

そういえば、二階に行く前にこれがありました。親指を穴に入れて掌を1回転させると願いが叶う系のモニュメントです。これは私(旦那)に以前から作戦があり実行した結果、見事「1回転半」回すことができました(右手で人差し指が8時の位置から2時の位置まで)。

作戦について詳しく知りたい方はご連絡ください。

アヤソフィア 二階

二階といっても階高がかなり高いです。黒金の丸い看板を間近で見ることができます。二階には、有名な漆喰の下から発見されたというキリストのモザイク壁画が複数あります。

これが有名なモザイクです。陰影、立体感の微妙な色合いの違いを全てタイルで表現しており確かに素晴らしいです。ドット絵職人の走りですね。

これは、モザイクの厚みが分かる角度からの写真。元々東方正教会として作られましたが、その後オスマン帝国に統治されていた時にモスクとして使われ、漆喰で塗り固められていたということですが、その漆喰を外した時に残りの部分は一緒に取れてしまったのでしょう。

そしてこちらは他の壁や天井と質感などが分かる写真。

モザイク画は他にもあります。先のキリスト像は壁一面で大きいですが、こちらはさほど大きくないです。

そして、あの丸い看板も裏側ショットです。工事現場と一緒に移すとハリボテ感が増しますね。。。

板と木枠のシンプルな作りです。

堪能しました。
そしてお庭の草陰でさぼっているガードマン発見。

オバマ猫は見かけませんでした。2009年に3歳だったそうなので、もう居ないのかも知れませんね。はっ!感想が猫の話になってしまった。

ブルーモスク

アヤソフィアの外へ出ると、もう正面にブルーモスクが見えます。広場を突っ切っていけばすぐです。気を取り直して、ブルーモスクに向かいます。

じゃーん、やって来ました、憧れのブルーモスク。今回、観光地としてここだけは外せない!と、ピラミッドの次に楽しみにしていたところです。こちらも外から見るだけでも相当大きいです、期待が高まります。

いざブルーモスクへ

ブルーモスクは、宗教施設なので女性はヒシャブ(布)で頭を隠す必要があります。15時40分くらいに着いたのですが、お祈りの時間と重なり16時までは一般客は入れないとのことで少し待ちました。

私(嫁)は待ってる間にトイレに行き、鏡の前でヒシャブを付けていた女性に付け方を教えてもらい、見よう見まねで(ピンが必要なのですが)ストールを巻いて帰って来ました…

本人は満足そうですが、なんか違う。

ブルーモスク、工事中 T^T

16時になったのでぞろぞろと入ります。靴を脱いで袋に入れて持って入ります。胸躍らせて入った瞬間⤴、写真で見たのと違う光景が⤵。。。

本当はこんなドームがたくさんある広い空間、そして一番上のブルーのドーム・・・

(公式HPより:Image Gallery | Blue Mosque – Sultanahmet Camii

なのに、なんだこの、天井の圧迫感はっ!!!

しかも工事用の柱がニョキニョキ生えているので全体像も撮れません。。。柱や天井など雰囲気を出そうと装飾してあるものの… 見たかったブルーモスクじゃない(>_<)

ブルーモスク、諦めない心

ふと見ると、「ダメだ〜」と早々に諦めて出口に向かっている私(旦那)。一人取り残された私(嫁)は、上がダメなら、と床に座ったりして絨毯のフカフカさをしばし堪能。

また、中央は工事中ですが、サイドは少し見えます。

端っこのミニドーム、せめてこれで雰囲気を感じましょう。可愛いタイルも見れたので、もうこの辺で良しとします。

外に出ると、いきなり秋が来たかのように太陽も哀愁漂う光になっています。

帰り道

帰りは最寄りの電停からトラムで。未練がましくブルーモスクを振り返ってパチリ。修理が完了した頃にまた来よう。。。

まとめ

これまで、有名広場にはイベント用の仮設ステージがあるとか、素敵な外壁が工事中とか、写真スポットの橋が工事中とか、色々なガッカリがありましたが、今回も例に漏れず絶賛工事中でした。

非常に残念でしたが、「また来い」ということでしょう。イスタンブール自体お気に入りなので、近い将来再訪することは間違い無いでしょう。今回半分しか見れなくても、その素晴らしさを感じることができたので、工事が終わった頃にまた訪れるのを今から楽しみにしておきます。

さて、今日も一日たっぷり遊んだ。この後は、気を取り直して、お楽しみの我らが滞在しているホテルの宮殿レストラン トゥーラで「Dine Like a Sultan」です。さあ帰ろう!

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