ギザ観光 ~ピラミッド&スフィンクスツアー~

本ブログテーマのExtreme(極度の、極端な)というほどではありませんが、なかなか訪問する機会のないエジプト、色々と突っ込みどころの多いツアーを経験することができました。私(旦那)の奮闘&現地ハプニングも含め紹介しますので参考にしていただければと思います。題して「ピラミッドに行くまでが大変」でした。

プラン調整

前日のツアー内容の確認

ホテルをブラついていたら、ツアーコンシェルジュなる人に呼び止められました。向こうは、私たちが以前メールでやり取りした東洋人だと分かったようで声をかけてきました。明日のローカルエクスペリエンス(経緯はこちら)活用した現地ツアーは、日付と時間は指定したものの詳細が分からない状態だったので事前に調整したいと思っていたところです。コンシェルジュ曰く「途中からメール来なくなったからどうしたのかと思ってたよ~」と。

実は、今回GHAのリワードを使ったコンプリメンタリーのツアーを申し込んでいます。ところが、事前メールのやり取りの中で、GHAのローカルエクスペリエンスの詳細が知りたいと依頼した際に、ツアーのプライスリストが送られてきて、まったく話が通じてないので、詳細は現地で調整しようと諦めて現地でと連絡していたのです。

そしてこの日、コンシェルジュが出してきたのは、案の定、いくつかのプランが書かれたツアー別のプライスリスト。

「ツアーは色々種類がありますが、どのツアーを申し込みますか?」

とニコニコ聞いてくれる感じは良いのですが・・・そうじゃないんです。

「お宅のホテルはこGHAのリワード、ローカルエクスペリエンスとして”Ancient wonder of~”というツアーを提供しているんです。私たちはそれを予約しているので、逆に申し込んだこのツアーがこのリストの中のどのツアーに相当するのか、を知りたいんですが~」

とサイトを出したところ、ようやくこちらの意図が通じたようで、ちょっと待って、と私のスマホをもったままどこかに消えました・・・

で、結局、それは「Ancient wonder of the world」という大層な名前なんですが、ただのピラミッド、スフィンクス、土産物屋のツアーというでした。

荷物はどうする?

出発するホテル(ここRoyal Maxim Palace Kempinski)と、ツアー後にチェックインするホテル(Kempinski Nile)は30km以上の距離があり、Google Mapでも片道車で40分ちょっと。渋滞が激しいといわれるカイロで往復すると2時間以上のロスになりそうです。Kempinski Nileの方がピラミッドなどのギザから近いので、わざわざ遠いホテルまで荷物を取りに戻るのは避けたいところ。できれば、出発前にチェックアウトしてスーツケースを車に載せて観光し、そのまま次のホテルにドロップオフしてくれないか、と相談。

ギザのピラミッド周辺はスリや車上荒らしが多発すると聞いていたのでその点も心配だったのですが、コンシェルジュ曰く、ドライバーが荷物を見てるから安全性は問題ないが、道がバンピー(デコボコしていて揺れる)なので荷物を破損する可能性があるから、荷物を置いていく方を推奨するとのこと。また、次のホテルで降ろすとトランスファー扱いとなるのでトランスファー代として1,500円程度払う必要があるのとでした。私たちの場合は特に壊れそうな荷物もないですし、荷物を取りに戻ってきてもトランスファー代はどのみち発生するので、時間の節約を優先して荷物を持っていくことに決定しました。

結果として、暑さと疲れ、そこそこの渋滞を考えると戻らなくて大正解でした。

当日の朝

私(旦那)がチェックアウト手続きを奥のデスクでしている間、ロビーで待っている私(嫁)にガイドの方が挨拶しにきたので自己紹介を兼ねてしばし世間話。エジプトに来てから一番聞き取りやすい英語で安心しました。チェックアウトを終えた私(旦那)も揃い、車に乗っていざ、出発です。割と快適な車内です♪

Ancient Wonder of the World Tour

いきなりトラブル?銃が…

ところが、前の車から降りて来た人たちとガイドが揉め始めました。

警察の方も現れて車の周りをウロウロ。何が起こったのか・・・いきなり暗雲が立ちこめます。15分くらい車内で待たされたでしょうか。水色シャツとガイドが揉めてたので、この水色シャツもガイドで客の取り合いしてるのかと思いましたが、腰に銃が (‘Д’)、私服警官でした。初めて間近で見ましたが質感ハンパないですね。

日本とは違うピリピリとした空気感を感じられました。私たちは特に悪いことはしていないので不安はありません。最悪、ツアーを諦める程度かな。ぼーっと待ちます。

車に戻ってきたガイドが「怒ってるように見えたかも知れないが、これが普通の話し方なので心配無用、問題は片付いたので出発する」と言ってようやく出発。後で聞いた話によると、正規のガイドでない人が客を連れ去ることのないよう抜き打ちでツアー計画書とかをチェックしていた私服警官に止められ、ツアー計画書を持ち合わせて無かったので事務所に問い合わせて手間取ったとのこと。

ちゃんと運営されていることが分かり安心しました。確かにこのガイドさんが偽物でホテルの人とグルだったら騙されてついていってしまうかも知れませんね。

出発までだいぶ長くなりましたが、エジプトを個人で旅するのは結構大変なんだと実感です。。。

セキュリティチェック

そして、そこそこ流れるが混雑している道路を1時間くらい、ギザに着きました。到着間近な所に新しい巨大博物館を建設していました。今の考古学博物館が移転する?ようなこと言っていました(考古学博物館は翌日訪れましたが、確かにボロボロでした、移転されるとツアーとしては一緒に回れて良さそうですね)。

いよいよ、目の前にはピラミッドです。

車も敷地中に入るのですが、スーツケースはセキュリティーゲートを通さないといけないとのことで一旦降ろしてコロコロ。日差しは強いし、念願のピラミッドが目の前にあるのに、思ってたような砂漠でなく高速のサービスエリアのロータリーみたいなところでシステマチックです。

セキュリティゲートにスーツケース持ち込んでいる人は、、、私たちの他にはさすがにいませんでした・・・

スーツケースをセキュリティーゲートに通すとき、ガイドの方がチップを渡していたのを目撃してしまいドキドキしましたが、ガイドの方は若いのにベテランガイドらしく色々な人に声をかけられていました。

ホントかどうか分かりませんが、その度にみんな「He is a best guide !」と言ってました。

(クフ王お父さんの)ピラミッド

念願のピラミッドです。三大ピラミッドの一番大きいクフ王のものから見学スタートです。

ベテランガイドは写真撮影ポイントを把握しており、無駄なくテキパキと指示を出してベストショットの写真撮影をしてくれます。基本的に「帽子を脱いで」「サングラスを外して」という指示がでます。私(旦那)は普段メガネをかけていて、この日も度入りのサングラスをかけているので、サングラスを外すと何も見えないし、メガネをかけてない素顔の写真なんて泳ぐときくらい(最近は、泳いでる時もサングラス付けてる)なのですが、説明するのも面倒なので、言われるがままに撮影されていました。

ガイドの方は(これもホントかどうか分かりませんが)カイロ大学(結構いい大学)で建築系を学び、個人旅行でヨーロッパなどの遺跡を見に行ったりするそうで、それなりに詳しく説明をしてくれました。

一通り指示された撮影をこなしたら、しばらくガイドさんは離れてプライベートに歩かせてもらえる自由時間がもらえるシステムのようです。

色々な下調べを経て「結論:ピラミッドの中には入らなくていい」と事前に二人で意見が一致していましたが、このガイドさんも同意見でした。なので数段ピラミッドを登ったあたりで景色を眺めたり座ったり石を叩いたりして少し遊んで終了です。

子供の頃から憧れていたピラミッド。どうやって運んだか積み上げたかが世界最大の謎とされる大きい石、に囲まれてご満悦。ピラミッドの表面を覆っていたという化粧石も直接触ることができて、本当に大満足。サイズ感や質感は写真や話を聞いただけでは腑に落ちないことが多かったので、実物を見て「これかぁ、これなのかぁ…」と古代好きの私(嫁)は恍惚状態でした。暑くなければ30分くらいボーっと座ってたかったな。

しかし、実際はとても暑いので5分で十分。冷房のガンガン効いた車に乗り込みます。馬車の人は暑いだろうなー

三大ピラミッドが見渡せる丘へ

車に乗って次なるビューポイントへ向かいます。途中、2番目のピラミッドが見えます。クフ王の息子のカフラー王のもので、父より大きいものを作ってはいけないが、高い位置に建てているから一番大きく見えるとか、暴君ラムセス二世が化粧石を全部剥いで自分のために使ったから上の方だけしか化粧石が残っていないとか、そんなトリビアを聴きながら車に揺られること数分。

かなり砂漠っぽい中にこんもりと盛り上がった丘があり、車やラクダが数台/数頭停まっている場所に降ろされました。監視小屋の脇を通って進むと…

その前に、犬が気になる私(嫁)。

絶景が広がります。

たくさんの人が色んなポーズで記念写真を撮影しています。一番左奥が最初に見たクフ王のピラミッドで、上の方に化粧石が残っているのが二番目に見た息子カフラー王のピラミッド。右側(写真中央)にあるのが孫のメンカウラーのピラミッドで一番小さいのですが、周りに妻たちのピラミッドがたくさんあるという三大ならぬ親子孫三代のピラミッドが一望できました。

そしてここでも例の撮影タイムが始まります。ピラミッドの方を向いて並んで立ってと言われたのですが「君ら夫婦だろ?肩に手を回して、もっとくっついて!」と監督からの矢継ぎ早の指示が。

そして、もちろん帽子もとらされました(笑)
ぎこちない後ろ姿ですが、この経緯も含めて良い記念になりました。

お次はスフィンクス、車で移動します。

とにかく見たかったピラミッドを見ることができて大満足です。出発までのゴタゴタやガイドさんに操られる感じも全く気にならないくらい「ついに来たぜ」感が大きく、エジプトの日差しのせいもあり浮かれた感じになっています。…そうなると後半の想像も難くないかと思います。

三大ピラミッドを見た後はスフィンクスへ

クーラーの効いた車で再びピラミッドの横を通り過ぎます。

二番目(息子)のカフラー王のピラミッドを右折して三番目(孫)のメンカウラーと妻たちのピラミッドの横を通りしばらく進むと、ニュキッと頭が突き出てきました。おお、これがスフィンクス…意外と小さいのでは。

スフィンクス側の駐車場に車を停めて、歩いて向かいます。

スフィンクスの前の広場には椅子が…今流行のプロジェクションマッピングによるナイトショーのためのものだそうです。ここはピラミッドも大きく見えて絶景ですね。

カフラー王の河岸神殿

スフィンクスの横にあるカフラー王の神殿(ガイドさんはTempleと言っていました)を通ってスフィンクスの横に出ます。こういう石造りの神殿はナイル上流にたくさんあるようですので是非いつか行きたいと思います。

一般的なエジプトツアーはたいてい1週間くらいかけてナイル上流まで周遊するものが多いようですが、飽きっぽい私たちの旅は常に短期決戦。今回も初めてのエジプトなのでまずは軽くギザ、カイロだけを見ることにしています。

この神殿でカフラー王の遺体をミイラにして、この通路を通ってピラミッドに埋葬したそうです。ピラミッドまで一直線です。

スフィンクス

そしていよいよ、スフィンクスの真横に出ました。顔面が削られてて可哀そうです。そして想像していたより小さかったです。修復中ですが、ちゃんとしっぽがあるんですね。

ここでも恒例の記念写真撮影会がありました。スフィンクスとキスしたり、女王様のように手の甲にキスさせたり、もちろん、帽子とサングラスをとってのツーショットも。

そして自由時間…といってもここで行き止まりです。

せっかくなので、スフィンクスと言えば、その見つめる先は…

ケンタッキーとピザハット。というのが定番ですが、隣にAbou Shakraというエジプト料理店が出来ていました。これは最新情報でしょうか。

観光はここまで。約2時間。後はホテルに帰る前に土産物屋を紹介するが、行くか?と聞かれてせっかくなので行ってみることに。

パピルス

古代エジプトと言えばパピルス。

ガイドブックには「軽いのでお土産にピッタリ、でも偽物も多いので注意」と記載されている代物です。曲げて折れちゃうのは偽物ということですが、お店で試せる方法ではないのでその情報は役に立ちません。時間が経つと黒っぽくなるということですが、ルーブルのはそんなに黒くなかった気も…

お店の中に入ったら…パピルスに描かれたたくさんの絵や象形文字などの額縁が所狭しと並ぶ光景に圧倒されます。

私たちの他に客はおらず、お店の方がパピルス紙を作るデモンストレーションを見せてくれます。原料となるパピルス草のホンモノを初めて見て触りました!なんと茎の断面が三角形でピラミッドと同じように神秘の力を持つ植物と信じられているそうです。意外とみずみずしく、アロエっぽい感触でした。

これを適当な長さにカットして、水にふやかし、ナイフで縦に薄くスライスしたものを重ねてひたすら叩いて水を切り、乾燥させたらパピルス紙の出来上がり。スライスが甘いと紙がゴワゴワ分厚くなります。

広い店内はパピルスだらけ。ここで額縁好きの私(旦那)のスイッチが入ったのでしょう、小さいサイズは無いか、と聞いて結局200ポンドと400ポンドの2枚を購入。パピルスのエジプシャンカレンダーと小さいオマケのパピルスを付けて1,000ポンドでどうかと勧められましたがデザインがよくないのでお断り。

パリのルーブル美術館でパピルスを初めて見て大興奮した日から約8年目、ついに本物のパピルスを入手しました。しかもお気に入りの絵柄を選んで。象形文字で名前とかもできるよということでしたが、それはパス、エジプトっぽい絵柄を選びました。

香油

続いてこちらのお店。いかにもエジプトアピールのお店。

そして中はゴージャス!1階はクリスタル、2階が香油のお店でした。お部屋中ガラスの小瓶でキラキラしてます。

ホントかどうか分かりませんがカイロ大学で日本語を勉強しているという可愛らしい女性の方が日本語で対応してくれました。香油は香水と違い、揮発性でないので蒸発して量が減ったりしないし、アルコールが入っていないのでアルコールに敏感な人でも安心です、というのが売り。

そして、リストに香りの名前が書いてあるのですが「○番はシャネル、○番はカルバンクライン」などブランドの香水と同じ匂いだというアピールがメインでした。どんな香水が好きかと聞かれて、マニアックな香水名を答えてしまうことになり、困らせてしまいました。。。

素敵な雰囲気の中で、チャイを飲みながら気になる名前の香りを次々と付けさせてもらい、部屋中が良い香りに包まれます。

50ml×4本で小さなガラス瓶が2本オマケで付いて$150、一回り大きな赤い箱に100ml×4本で中くらいのガラス瓶が2本、ろうそくで焚くアロマポットを1つオマケで付いて$200とのことで、$200の方に小瓶も3本付けてもらう形で交渉成立。3人の姪っ子たちへのお土産にガラスの小瓶をバザールなどで買おうと思っていたので、ちょうどいいです。ここで割れないように1本1本箱に入れて梱包もしてくれました。

  • Lotus Flower :
    蓮の花です。安定の香りです。
  • Papyrus :
    パピルスは紙だけでなく、エッセンスオイルはいい香りでした。せっかくのエジプトですので。
  • Lilly of the Valley :
    どの谷か分かりませんがユリ系を一つ。
  • Tut Ankh Amon :
    CK1とのことで数少ないMens Perfumeの中から選択。私(旦那)が使っているDior HommesのEDCがあれば良かったのですがよく分からない感じでしたのでこれを、MensはあとはHugo Bossがあるといってたかな???

いよいよホテルへ

ランチなしで午後2時前、結局4時間半かかってます、結構ヘロヘロ。

カイロ中心部への道は結構混んでました。カイロタワーが見えてくるとナイル川沿いの今宵の宿泊ホテルへ到着です。 このナイル川沿いは5スターホテルがたくさん、どれがどのホテルといろいろ説明を受けました。

ガイドのAndrewとしてはソフィテルが一押しだとか、確かに島の先端にある円筒形のホテルでどの部屋からもナイル川ビューが期待できます。ソフィテルはフランス、アコーホテルズの系列ですね、あまり攻略し甲斐のないロイヤリティプログラムですが、使っている方はご検討ください。

ようやくホテルに着きました。こちらが今回お世話になった運転手さん(左)とガイドさん(右)。このケンピンスキーナイル、Andrewの説明ではブティックホテルといわれてましたがここ、裏口かと思うくらいこじんまりしていました。

左のドライバーさんは英語は話さないけど自身もガイドライセンスを持っているということです。右のガイドさんの名前はAndrew、癖のない英語で簡単な単語を使ってくれるので聞きやすいです。石などの専門用語は、Google翻訳使って日本語を示すなど今時のツールを使いこなします、年齢も近く、いや私たちの方が断然年上か、、、話も通じやすいです。

まとめ

9月中旬のカイロ、日差しがキツイ!湿度は無いので雲が出ると風も気持ちいいのですが、日向に長時間いるのはつらかったです。せっかくの古代の雰囲気が台無し…と思いながらも、車で移動できてよかったな、と思ってしまう現代人の悲しさです。

そんな暑さにやられてか、古代への熱にあてられてか、普段はそんなに買い物しない私たちが思った以上に散財してしまいました。今回の旅で、エジプトも割と気に入ったので、いずれナイル上流や下流のアレクサンドリアなどにも行く際に再びギザ再訪も検討しようかと思います。今回は、そういう軽~い感じの旅を堪能することができて良かったです。

帰国後・・・

600ポンド(約4,000円)で買ったパピルスに、約1万円かけて額装しました (^^)/

結局、パピルスはL版とかA4サイズとかの定型サイズではないため、ちょうどいいサイズが見つからずオーダーメイドになってしまったのです。。。しかし、サイズもぴったし!色や質感などパピルスに似合うと思うものが作れたので満足です。

家の中は、、、エジプトです。

香油は実際使ってみるとアルコールが入ってないのでほとんど揮発せずディフーザー的な感じにはなりませんね、ちゃんと火にかけないと香りは出ません、その分コントロールはしやすいです。

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