ヴィエリチカ観光 〜【世界遺産】ヴィエリチカ岩塩坑ツアー〜

世界遺産検定で知った今回の旅行のハイライトです。のはずなのに他も魅力的すぎてクラクフ滞在は結果的に実質1日ちょっと(初日の夕方~夜)であわただしい滞在になってしまいました。

チケットの買い方

ヴィエリチカ岩塩坑は自由に観光することはできず、ガイド付きのツアーに申し込む必要があります。ツアーはポーランド語以外かなり数の外国語(英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ロシア語だったかな?)がサポートされていますが日本語は含まれておりませんでした、残念。短い滞在を効率的にするために滞在2日目の朝8:00スタートのを申し込みました。朝一の選択は、この観光スポットは大人気で日中帯はかなり混むという情報があるのと、ここの地下100mの食堂で朝食をとるためです。

さらに地下100mに泊まることもできるようですが、それはちょっと息が詰まりそうでパスしました・・・どなたかチャレンジいただければ・・・

ツアーチケットはこちらからオンラインで申し込むことができます。食堂はツアー終了後のフリーエリアにあり、セルフサービス方式ですので予約不要です。

https://www.wieliczka-saltmine.com

ツアーはいくつか種類がありますが、オーソドックスな観光であればTourist Routeで十分かと思います。入場料はポーランド人と外国人で差がつけられており、外国人は一人PLN 100(3,000円)と結構高いです。ただ、ツアーにはガイドによる説明があること、施設のユニークさを考えると仕方ないです。

ヴィエリチカ岩塩坑への朝一の移動

ヴィエリチカにはクラクフから電車でも行けますが、朝一ということもあり時間は貴重、車で移動することにしました。事前にUBERを申し込んでいましたが、到着したフォードフォーカスはコーナーを攻めすぎたようでドアミラーを引っ掛けて破損 → リタイア、結局タクシーで行くことになってしまいました。なんだよ、、、

タクシー代はPLN 50(1,500円程度)でした。ちなみにUBERではselectの車種でPLN 30(900円程度)でしたので、タクシーの方が4割ほど高いですが15kmの距離でこの値段ですから日本に比べたら全然安いです。

岩塩抗ツアー

まずは予約票を出してチケットを発券します。

あとは一部教会などを撮影する場合は別料金がかかります。最近はスマホの普及などもあり、払わずに撮っている人も多いようですが、大した料金ではないのでちゃんと払っておくのがベターです。

こんなシールが渡されるので見えるとこに貼っておきましょう。本来は人に貼るようですが、カメラ共有の場合はカメラに貼っておくと便利です。

朝8時なので誰もいないかと思いきやかなりの人数でした。朝食は地下の食堂で取る予定ですが、到着するまで所要時間1.5時間、歩行距離3kmのツアーになりますのでたどり着ける必要最低限のエネルギーを補給します。クッキーをホテルから持ってきていました。

私たちのツアーガイドはFF7のヴィンセントみたいな若干不健康っぽいイケメンでした。

いよいよ建物内部に誘導されスタンバイです。

ポーランド語組がいくつか出発した後、私たちの英語組も出発です。グループは大体20名程度、他に日本人3人組の方がおり、集団の中ではそこそこの勢力を占めていました。日本語ツアー編成に貢献できるか・・・

ここでイヤホンが渡されます。上の写真を見ても分かる通りツアーはひっきりなしに頻繁に出されますので、混信を防ぐためグループごとに無線のチャンネルを設定します。チャンネル番号だけはちゃんと聞き逃さないようにしましょう。

いよいよツアー開始です。

1. 階段

早速一番の山場です。

開始直後、階段で一気に65mを下ります。大体ビルで言うと15~20階に相当します。階段の素材が鉄やコンクリートではなく木でミシミシいうのが気になる方もいるかもしれません。気にしない人でも目は回ります・・・

螺旋階段の中央に微妙に空間があり上から下を見た写真です、中央の手はビンセントです。まだまだ先は長い・・・

2. 坑道内の見学

今でこそ照明がセットされていますが、昔はそんなものはありません。少しでも光を反射して明るく見えるように壁には白い板材を使っていたとのことです。

明かりに関しては松明(たいまつ)を使っていたということで、削っていく中で可燃性ガスや爆薬の引火の可能性もあり危険だったとのことです。

運搬や荷揚げの動力として地下で馬を使っていたということです。そのあたりもちょっと驚きでした。石炭に比べると環境は悪くないようです。天井などに見られる白いのが採掘目的の塩です。Chamber(部屋)は天井がすごく高いので圧迫感はありません。

3. 地下教会

そんな危険な状況から安全を祈願する教会が出来たようです。

教会や祈りの対象はいくつかありますが、中でも一番有名なのがこの教会です。塩の教会ということで真っ白なのかと思っていたのですが、岩塩なので白黒&グレーな感じですね。

これら彫刻も全て坑夫が掘ったということです。その割にかなり精度が高いです。素晴らしいです。

床は観光客が多いからかつやつやに磨かれた感じになっています。シャンデリアの透明な素材も塩の結晶でできているということでこだわってます。

他の場所にこんなのもあります。以前はボートで対岸と行き来できたようですが崩落したと、、、危ないですねー。

4. 立体的なルート、骨組み

ルートは立体的で最終的に地下130mまで下っていきます。上りは確かなかったと思いますが、それなりにハードです。

場所によっては超巨大なChamberも。木材が組み合わされ巨大な骨組みが組まれています。空間は教会よりも大きく圧巻です。木材が白く塗られているのは光の反射のためです。確かに黒っぽい壁は見にくいですが白い骨組みは奥までよく見えますね・・・

5. 自由エリア(お土産、食堂、展示エリア)

Webサイトには標準的な所要時間は3時間程度と書いてありますが、ガイド付きのツアーは実質1.5時間程度でここから先は自由行動になります。

おみやげ物屋、展示エリアのほかレストランもあり結構充実しています。ここが解散場所ですが、地下であることを忘れるくらい広くきれいに整備されています。このレベルの品質であれば宿泊場所も綺麗そうです。水洗トイレなども地上とほぼ同等ですしシャワーも完備でしょう。

ユネスコ世界遺産のマークもここにあります、マーク自体も岩塩を削って作られています。

6. 地下100mのレストラン

自由時間になってからお土産や展示物を見ながらゆっくり移動しレストランには10時前に到着しました。もうちょっと坑夫の食堂っぽいのをイメージしていたのですが、明るく床はフローリング、ネオン管のサインなど今風でした。

注文はトレーを持って指差しで料理をもらい先払いで清算する感じです。

先に何があるか下見せずに並んだのでタンパク質が少なめになってしまいました、事前に見渡してある程度オーダーを固めてから並ぶのがベターです。

ジュレック PLN 9(270円)
ビーツのサラダ(小) PLN 8(240円)
トマトのスープ PLN 8(240円)
カツレツ PLN 13(390円)
パン PLN 1(30円)
紅茶 PLN 5(150円)

岩塩坑の入場料が一人 3,000円で結構するのに比べてこちらの食事合計でPLN 44(1,300円)ということでリーズナブルな料金設定です。

7. 最後は2層式エレベーターで地上に

最終的に130mまで自力で降りていくことになりますが帰りはエレベーターがあるので安心してください。カゴが2層式になっており一回の稼働で倍の人数を運べます。2層式のエレベーターは六本木ヒルズでも採用されている高効率な仕組みです。ただ、こちらのエレベーターは元々抗夫が使っていたリアルなものなので作りは必要最低限、カゴの壁は金網のみで音や風がすごいです。扉もただの格子です。

なんとか生還しました、神に感謝です。

帰りは電車で

10:30に地上に生還、周辺は他には特に見所がなく、電車でクラクフに帰ることにします。単線で駅舎もないのどかな駅でしたがやって来た電車はかなり近代的でかっこいいです。

中も綺麗でした、30分弱でクラクフ中央駅に到着です。

まとめ

世界最大級の岩塩坑を見学してきました。危険なところもあるためガイド付でしか入れませんが、自身の足で地下100mまで潜り、当時の労働の様子と、危険と隣り合わせだった労働者の精神的な側面をサポートする教会や彫刻など当時の文化的側面も合わせて体験することができました。

地下100mの食堂は思っていたより近代的でしたが、セルフサービス方式で社員食堂感があっていい思い出になりました。

入場料は高いですが、そのユニークさと確かにこれだけの施設を維持するのにはお金はかかりそうという点で納得感があります。塩は何気に重いので買いすぎにはご注意ください。

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