モスクワ交通事情 〜アエロエクスプレス・地下鉄〜

この写真はシェレメチェボ空港からモスクワ中心部へ向かう道路の渋滞をアエロエクスプレスから撮ったものです。モスクワは1,200万人の人口を有する大都市でモスクワ地下鉄の旅客輸送量は東京について世界第2位にも関わらず特に朝夕の道路の混雑は半端ないです。使った事ないですが、成田便が到着する夕方の時間帯は空港から町中のホテルまで2時間以上かかるといった情報もちらほら。また、タクシーはメーター制でなく個別交渉制ですので相場の分からない観光客には難易度高めです。最近はUberが使えるようになり料金の問題は解消しましたが、混雑自体はどうにもなりませんのでやっぱり市内アクセスは電車&地下鉄が一番楽でしょうかね。

アエロエクスプレス

モスクワには国際空港が3つありますが、どの空港にもアエロエクスプレスというこの赤い列車が接続しています。私たちはモスクワに計3回行っていますがいずれも格安のスカイチームの航空会社を使っていますので全てシェレメチェボ空港でした。ここでの記載ももしかしたらシェレメチェボオンリーの話もあるかもしれませんがご容赦ください(2020年夏からのJAL羽田便はシェレメチェボですのでここで記載の方法は有効です、ANA羽田便はドモジェドボ空港になります、ANAの場合空港アクセス線の接続駅など異なりますのでその点ご注意ください)。

アエロエクスプレスは日本でいう成田エクスプレスみたいなもので、郊外にある空港と町中を結んでいます。最近ではチケットをアプリで買う事もでき、アプリで表示したQRコードがそのままチケットで入場できたり非常に楽です。複数人分を代表者が一括して買いつつ自動ゲートを通過するテクニックも身に付けましたので伝授します。

クラスはビジネスクラスとスタンダードクラスの2種類がありますが、運賃の差異の割にサービスの違いはほとんどないのでスタンダードで十分です。座席指定はなく自由席ですが、座席がいっぱいで立ち席になるといったことも過去ありません。

運賃は、通貨ルーブルが安定しない事もあり結構頻繁に値段が変わります。2017年7月に乗った時は、シェレメチェボ片道スタンダードクラスでRUB 420(800円)、執筆時点(2020年6月)ではコロナの影響で利用者が少ないからかRUB 300(450円)にディスカウントされています。

車内インテリア

スタンダードクラスでも大柄なロシア人に合わせてかゆったりサイズです。清潔さも十分で不安要素は一切ありません。異国のLay’sの広告に釘付けです。

チケット(券売機編)

買い方&使い方

ちょっと写真が見当たらないのですが空港の案内でAeroexpressの方向に向かうと赤色のATMのような機械があります。それが券売機です。券売機はクレジットカード決済にも対応しています。

レシート見たいのが出てくるだけですがうろたえないでください。そのレシートみたいなのがチケットです、改札のゲートにQRコードをかざすと入場ゲートが開きます。

チケット(アプリ編)

買い方

それよりもアプリの方が便利、また最近はディスカウントも充実しているようですのでお得です。アプリはAeroexpressという名前のアプリです。

2020年6月時点で金額は変わっていますので、使い方だけ参考にして下さい。

コロナ前の時点では、通常のシングル片道RUB500でしたが、1人で往復、もしくはデュオ(片道2人)にすると本来RUB1,000のところRUB850と15%ほどお得になります。デュオの往復となると本来RUB2,000がRUB1,450と27.5%ほどお得になります。さらに4人まで可能なグループチケットがあり、3人もしくは4人のグループの場合は、4人の場合片道で本来RUB2,000がRUB950、往復でRUB4,000がRUB1,700と半額以下かなりお得です。購入は、乗りたい日付(左)とチケット種類(中央)、数量を選び、次に進みます。

そのあと購入者の情報(姓名、パスポートNo.)を入力(左)する必要があるのがちょっと面倒ですが、それ以外は特に通常のネット通販の購買手続きと同じです。購入が完了するとMy Ticketsにチケットが表示されます(右)。

使い方

チケットを各人に配布するということもできますが一つのスマホでも複数人通る事も工夫すれば可能です。インターネットに繋がっていない場合なども準備次第です。

海外でのネット環境の確保にはこちらが便利です。

ゲート自体は日本の改札とそれほど変わらず、ゲートの端にQRのリーダーがあり、そこに有効なQRをかざすとゲートが開く仕組みになっています。また、ゲートは空港にのみあり、町側のターミナルにはありません。

アプリでのQRコード表示は↓みたいな感じになっており、横に指でスライドする事で複数のチケットを切り替えることができます。

このケースではシングルジャーニーのデュオのケースで2枚のチケットが登録されています。通り方としては、代表者がまず1枚目(左)をタッチしてゲートを開けそこで同行者を通し、画面をスライドして2枚目(中央)にして再びタッチし自分が通るという方法をとれば同行者間でチケットを配布する必要もなく複数人で通ることができます。

ネット環境が整っていないケースでは、全チケットを右のようにPassbookにあらかじめ登録しておくとオフラインでも確実に対応できます。事前に予行演習をしておくと安心でしょう。空港行きの際は、最悪アエロエクスプレスにフリーWifiがありますのでそこでPassbookへの登録も可能です。

モスクワ地下鉄

モスクワ地下鉄は超深い

冒頭、輸送量が東京に次いで世界第2位ということはご紹介しましたが、ロシアの地下鉄には元々もう一つの役割がありました。

それは、冷戦時代に「核シェルター」としての用途として作られたという部分です。この経緯自体も非常に興味深いですが、そのためどの駅も非常に深い所に作られています。大体どの駅も50m〜100m位の深さです。因みに日本で一番深い地下鉄駅は大江戸線の六本木駅で42mとのことです。そんな深いところに作ると地上からホームまでの移動に時間がかかり、1,200万人のインフラとして大量輸送を満たせなくなります。では、どうするか、、、地上付近から地下100mにあるプラットホームまで直通のエスカレーターを複数本、超高速で運転させるのです (^_^)/ 日本ほど加工精度も高くないので若干ガタガタ揺れます、音もかなりうるさいです。で、久しぶりに乗るとこうなります、そのうち慣れます。

特に高齢の方は速度が速いので最初の踏み出し時は特にご注意ください。

高所恐怖症の方は、、、慣れるように頑張って下さい。特に朝の通勤ラッシュ時は、このエスカレーターが人で溢れます。日本と同じように片側は歩く人のレーンだったりしますのでスーツケースなど大荷物のハンドリングは注意が必要です。

駅の装飾は超芸術的

もう一つの特徴は装飾が芸術的という部分です。こちらも西側ではコストを下げるためどの駅も同じような内装ですがモスクワ地下鉄は駅によって全く違います。

例えば今回滞在のヒルトンモスクワの最寄駅カムサモーリスカヤ駅。天井のアーチや装飾はまるで宮殿のようです。

キエフスカヤ駅は壁のモザイク画が一つ一つ違います、効率重視の西側では単純な模様を組み合わせるアールデコに向かっていた時代です、こうした文化の違いがまた面白いところです。

これはどこの駅だろう・・・

切符の買い方

以前は窓口しかなく、切符を買うのも億劫でしたが、2017年に訪れた時には自動券売機があるところが増えてきました。

1回あたりRUB55(100円)です。有効期限は時にありませんのでまとめて10枚買っておいて都度利用するということも可能です。お手軽に利用することができます。

こんないかつい感じなのですがクレジットカードにも対応しています。最近日本でも普及してきたマスターカードコンタクトレスなどのタップ式にも対応しています。

まとめ

交通に難のあるロシアでは公共交通機関の活用が有効です。

更にバスという手もあるのですが、路線が複雑でいまいち把握しにくいのでちょっと難易度高めです。私たちは以前サンクトペテルブルグでチャレンジしましたが、一度思いもよらない方向に向かってしまいそれ以来敬遠しています、Googleの経路検索が対応しないかな・・・地下鉄、鉄道であればそうした複雑さもありませんし、ロシア語が読めない観光客にも使いやすいかと思います。

地下鉄に関しては、かつての核シェルターというネガティブな側面と、内装が超芸術的というポジティブな側面の両方が楽しめます。移動手段であるとともに観光対象ととらえて使ってみると満足度が高いかと思います。楽しんでください。

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