Tallink Silja Superstar (タリンクシリヤ スーパースター) 乗船記 〜始めての船内泊〜

エストニアの首都タリンとフィンランドの首都ヘルシンキの間は、カーフェリーもしくは高速船で移動できます。フェリーでも2時間程度、価格も手頃ですので結構なお手軽さ、物価の高いヘルシンキの人たちは安いタリンに買い物に行くといった利用も一般的なようです。運行会社も何社かあったと思いますが、一番メジャーでエストニア資本のタリンク&シリヤラインを利用しました。

タリンク&シリヤラインは日本人利用者も多い?多くなった?ようでサイトも日本語をサポートしています。私たちが乗船した頃は確かなかったので日本語サイト開設に対して貢献したかもです。

タリンク&シリヤライン公式サイト | – Tallink & Silja Line

スケジュール

タリンクシリヤは毎日双方向に7便あり選び放題です。その中で夜22:30発の便は0:30には目的地に到着しますが、朝6:00まで利用できる船内泊プランがあります。今回、旅程効率のためにそのプランを活用することにしました。

搭乗日は朝バスでリガを出発し、昼前にタリンに到着、午後半日タリンを観光して夜の21:00過ぎにフェリーに乗り込みました。翌朝6:00に船を降りると既にヘルシンキ、上陸して観光します。

価格

2時間で移動するだけの場合はスタークラスというチケットを個人ごとに、翌朝まで滞在できる船内泊プランの場合は船のタイプにより複数クラスあり定員まで同じ値段です。

  • スタークラス EUR 25~39(1名)
  • 船内泊Bクラス(窓なし) EUR   91〜(2名、12,800円(当時))
  • 船内泊Aクラス(窓あり) EUR 128〜(2名、18,000円(当時))

2人組の場合、移動にスタークラスでもEUR 50 程度必要となりますので、差額EUR 40+で一晩過ごせるのであればそれなりにリーズナブルとも言えます。私たちは、外も見たいので窓のあるAクラスにしてみました(実際夜で明かりもないので効果は限定的です、朝日の光で朝を認識できる程度・・・それで5,000円の差があるのでBクラスでいい気がします)。逆向きのヘルシンキ → タリンなどでは、さらに広く窓も大きいDeluxeクラス(EUR 200〜)などありました。その日の船により変わるかもしれません。

手配はあらかじめ上記先の公式サイトから予約していきました。支払いまで完了すると↓のような内容が記載されたメールが届き、当日窓口で発券します。

Extra Serviceで朝食BOX(デニッシュ、フルーツ、ヨーグルト、ジュース)をオーダーしたようになっていますが、確か宿泊者はただだった気がします。ビュッフェレストランでの夕食や朝食もありましたが、ディナーでEUR30、朝食でEUR18と結構なお値段ですのでパスしました。

搭乗まで

フェリーターミナル

タリン観光&ディナーを終えた後21時にターミナルまで戻ってきました。まずはコインロッカーに預けていた荷物を取り出して発券します。この時すでに、搭乗予定の自動車が乗船に向けて長いキューを作っています。

チケットは飛行機よりは電車に近い感じです。4枚きましたが、うち2枚が乗船券、2枚が朝食BOXの引き換え券です。パスポートも一緒に写っているということは発券時にパスポートも必要だったということでしょうか。

朝食は、パストリー、フルーツ、ヨーグルト、ジュースということで、個別には払っていませんが、EUR4.8ということで、結果的に割高な気がします。Cabinは7615ということで、7階っぽいです、初めての船の個室で、ワクワクします。

搭乗

この先が搭乗ゲートですが、まだオープンしていませんので様子がわかるところでまったり待ちます。両脇には免税店があり、酒やタバコなど中心のラインナップになっています。こじんまりとしていますが国際空港に近い作りです。

出発の45分前になりいよいよゲートがオープンです。先ほどまでほとんど人影がなかったのですが、どこからともなく結構な人が集まってきています。みなさんギリギリまで観光や食事を楽しんでいたようです。慣れていますね。

搭乗橋の窓からチラッと搭乗する船が見えました。36,000トンですので150,000トンの大型客船に比べると1/4ですがそれでもなかなか大きいです。この搭乗橋も非常に長いです。

スーパースター

客室は、6〜9階で、個室は7階にまとめられているようです。6階、8階はレストラン、お店、カジノなどのサービス施設、9階は多くがデッキになっているようです。後で散策してみようと思います。5階以下は、カーフェリーなどのスペース、エンジンルームなどになっています。

まずは重い荷物を部屋に運び込みます。

部屋 : Aステート

窓付きのAステートを取りましたが、クルーズ船ではないので高級感という点ではイマイチです。窓も丸窓で外を眺めるには身を乗り出す必要がありちょっと不便です。

両サイドに折りたたみのベッドが2段づつありますが、2人利用ですので上段は収納されている状態です。左手の方が若干広いという謎の作りです。

入り口側は、クローゼットと簡単なデスク、ユニットの洗面・シャワー・トイレのスペースがあります。広さは限定的ではありますが、シャワーを浴びられるだけでもありがたいです。机の上にはコンセントもあり、電子機器の充電などもできます。部屋としては快適とはいえませんが、必要最低限プライベート空間を確保できている点では十分です。

そして、初めての船内泊となりましたが、意外とエンジン音が気になりました。フロアとしては7階ですのでエンジンからはかなり離れていたとは思うのですが、重低音が結構響き、結果的に寝付いたのはヘルシンキに到着してエンジンが切られてからでした。今後クルーズ旅行なども考えたいところですが、これは大型クルーズ船では問題ないのか、はたまた慣れるものなのか、、、軽めの課題事項として認識しました。

甲板

荷物を置いた後は船内散策です。まずは、出港を甲板から眺めて過ごしました。船は170mくらいの長さがあるので端まで行こうという気にはなりませんね。中途半端なところから臨みます。9階になりますが、地上からはかなりの高さで、タリンの街並み、ターミナルが見渡せました。15万トン級のクルーズ船は、長さも300mオーバー、高さも18階建てとかなのでさらに高いところから、想像できませんね…

いつか乗ってみたいところです。

エンジンが本格始動したのか、煙突から排気が始まります。不完全燃焼のタイミングなのかちょっと環境に良くなさそうな煙です・・・

いよいよ動き出しました。まだ暗くなりきっていない空と港湾のオレンジ色の光が美しいです。月も出ていました。

新市街の高層ビルも。一番右が散策の帰りに立ち寄ったショッピングセンターviru&ソコスホテルになります。

フリーエリア

続いて船内散策に。まずは船首にある、3層吹き抜けのホール部分に。ステージもあり、長距離の際は何かしらショーなども行われるのでしょう。2時間のタリン → ヘルシンキでは、特に何もなくここも自由にくつろげる空間として解放されていました。ステージで寝っ転がっている人もおり、みなさん自由にくつろいでいます。

9階のプロムナード沿いには、カフェテリアと自由に使えるテーブルエリアがあります。中央を入ったところにカウンターがあり、船内泊者向けの朝食ボックスはそこでクーポンと引き換えます。引き換え時間が決まっているのでご注意ください、前日夜早いうちには受け取っておく必要があります。

これがカジノとサインされているエリアでした。スロットマシーンしかないですね。これも大型クルーズ船とは全然違うところですが、結構遊んでいる人がいるのに驚きました。

船内にも免税店がありました。香水などが中心であまり買っている人はいない感じです。

特に目ぼしい施設はなく、部屋に戻ってシャワーを浴びて寝ました。

チェックアウト

手続き的には特に何もなく、鍵も紙ですので朝6時前に出ていくだけです。この時間に出庫しているトラックもかなりいました。船内泊のニーズは、旅行者だけでなく、物流の方達にも移動効率の観点で有効のようです。でも、着いてすぐ降りる車と、朝まで留まる車と積み込みは大変そうですね。

朝食

朝の6時に追い出されますが、その前に朝食ボックスを食べる気にもならず、、、またコールドブレックファストですので、温かいコーヒーくらいは欲しいと下船してから食べることにしました。

まずはヘルシンキの港でコーヒー(と水)をゲットです。初ヘルシンキ買い物です。ここでもスロットみたいなのに向かっている人がいますね、船で負けて続きをやっているのでしょうか。

港の外のベンチでいただきました。

ジュースの1つとヨーグルトは前日の夜に部屋で消費していました。ダニッシュペストリーは、中央右で形も歪な白黒の斑点に見える物体で甘めのパンでした。フルーツというのはりんごが丸々1個でした。ジュースは写真に1本写っているやつでまあ普通です。これでEUR 4.8(700円弱、当時)はちょっと値段に合っていない感じです。もし有料オプションとしてお金を払う必要があるのであれば、選択しない方がいいでしょう、その分コンビニで調達した方が満足度は高そうです。

さて、それではヘルシンキのホテルに荷物を預けに向かいます。

まとめ

タリンからヘルシンキの移動は、大きな荷物もあり機動力も下がるので、プライベート空間を確保しつつ、また移動時間を宿泊につかえる船内泊プランとしました。

船自体は、9階建てで36,000トンということでなかなか大きめではありましたが、カーフェリーですのでそれほど豪華さはありません。一応窓付の部屋でしたが丸窓で開放感はイマイチですかね。スウェーデン線で使われているようなバルコニー付の客室などでしたらまた印象は違ったかもですね。短距離のタリン ⇄ ヘルシンキではないのでしょうがありません。それでもまあ、当初狙いは十分に実現できました。

始めての船内泊でしたが、エンジンの音が意外と大きい・・・寝付いたのはヘルシンキに到着してエンジンが切られてからということで、クルーズ船も同様なのか、慣れるものなのかは、いつかのクルーズ旅行に対してちょっとした懸念点になりました。まあ、それが分かったという点でも有意義ではあったかと思います。朝食セットはなくてもいいくらいですが、全体としてEUR128(18,000円)で移動も宿泊も、シャワーも浴びられるということであれば価格としては十分見合っていると言えるかと思います。移動・宿泊オプションの1つとして、旅行プランの要素として参考になれば幸いです。

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